無題(道化者)
道化者は いつも悲しいね
笑われて 笑われて ペトルシカ
人を好きになる資格も 無いんだね
うつむいて舞台の中央へと歩く
精一杯 おどけてみせて
いつも嫌われ者だよ
一人
二人
愛する者 不倖せにしてゆく
いつも
いつも
こんなに謝っているのに
こんなに辛さ 隠そうとしているのに
こんなに 愛しているのに
そうさ道化師は
子供達にまで 嫌われていく
部屋の片隅で 少しだけ両手からこぼれおちた愛を
そっと独りで 喰べている
とめどなく涙のこぼれおちる瞳(め)を
破れた夢のきれはしで ふさいで
悲し過ぎる 笑顔をつくる
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