午後の公園 早春 ひなたとひかげを縫うように 飛び跳ねる小鳩たち 拾った枝を手に手に ハトを追うのに飽きたなら 季節の縫い目のところに並んですわり みんなでドーナツを食べよう おやつ係さんが帰ってきたら 小さな枝を放って手に手に チョコレートやらクリームやらシュガーパウダーの ドーナツを大事そうにナフキンでくるんで つつくだろう 少しずつ 少しずつ 私たちはぬるくなった缶コーヒーをずらりと並べ のんびりと選んでいる 小鳩たちはまた駆け出す ナフキンに埋もれたドーナツを握って チョコレートやらクリームやらシュガーパウダーで 口のまわりをべたべたにして どこまでも広がる 空は青く高く 風は澄んで冷たく お日さまは熱く熱く熱く 午後の公園 |