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函館の朝



函館の
朝 まだき
暗い空の彼方に
かすかな光
冷たい水に
はぶらしを握りしめ
ほおと息をつく
冬が歯にまで染みる
20分の停車
あなたは車内でぐうぐうと眠り
そんな冷たさを知らない

ここで降りるか
まだ乗るか
また乗り換えるか
旅人の足にも
朝 まだき