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「ごめんね」



暗い列車の窓に
連なる雨の雫のように
私の口からこぼれ落ちては
空に吸いこまれていく
「ごめんね」

走り出したこの生命の
どこからが間違いだったか
もう思い出せない
深い淵に追いこまれてゆく
「ごめんね」

いつまでもどこまでも
連なってゆくその雫に
また胸を痛めて 堂々巡り
今夜も列車の窓につけた小さな明かりを
消せずにいる
空に消えていく雫を追って

死ぬまでに雨がやめばいいのに
数えることをやめられるなら
見えない光を探ることもできるのに

「ごめんね」が
またひとつ