あと(あ)がき
梅雨明けの小さな物語を書きたい、と思ったところから、
このお話は始まりました。
いろんな流れを考えては消し、書き出しては消し・・・
そのうち本当に梅雨も明けてしまって、
このお話はなかったことにしよう、と
投げ出しかけたりしました。
それでもずっと気になったのは、書いているうちに、
祥太郎さんというひとを、とても好きになっていたからです。
最初は、旅好きでなかなか旅の空から戻ってこない、
寅さんみたいな祥太郎さんのお話を書いていたのに、
途中から全然違う物語になっていきました。
祥太郎さんのモデル原型、となっていただいたやんぼうさんに、
心から感謝をこめて。
この物語を、やんぼうさんはじめ、
あの頃の仲間みんなに、ささげます。
祥太郎さんはときどき、メガネをかけます。ね。
2002年8月17日 草野 あずみ