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Happy Birthday  11/30

大きい坊ちゃん、21歳の誕生日を迎えました。


毎年、数日前までは近所のどのスーパーにもないいちごが、
坊ちゃんの誕生日に合わせたかのように、前日には必ず見つかるのです。
相変わらず大好きないちごをたくさんのせて、今年もお祝いできました。
先日購入したセカンドフラッシュのダージリンも、満を持して開封。
また1年、健やかに!

そしてこれを書きながらふと、HPも今日でちょうど20年と気づき、はっとしました。
この20年は自分にとって"失われた20年"のように思えて、
積んで崩してをくりかえす日々の家事に追われ、知識も技術も人脈もキャリアもなく、
人生の貴重な時間を、何も積みあげることができなかった虚しさに襲われるばかりでした。
そんななか、書いたり、止まったり、やめようか迷ったり、同じペースではないけれど、
そしていつなくなるか分からないけれど、ここが細々と在りつづけていることに、感謝です。
気力が戻らないまま、以前のような情熱を持って書くことはないだろうけれど。。



『始まりの木』読了  11/28

先日、偶然書店で出合った、夏川草介さんの新刊(9月発行)。
他の本を探して文庫コーナーをうろうろするも見つからず、あきらめて帰ろうとして、
出入口近くの新刊書籍コーナーで平積みされていたところを発見。
あっと手に取ってみたら、装画がなんといせひでこさん!
道理でひかれるわけです。「木」つながり。


表紙の絵もさることながら、帯に書かれた内容に胸をわしづかみにされ、
迷いなくレジに直行。(笑)
直感的な本との出会いはそうあるものでないので、嬉しかった。
そして、期待を裏切らない、どころか、
「そう、わたしもこれが言いたかった!」と思うテーマと内容に、
激しく心を揺さぶられながら読了して、今、胸がいっぱいです。
読み終えるのがもったいなくて、物語が進むにしたがって知らず読むペースが落ち、
たどり着いたラストシーンの余韻に、続きを求めてしまう心持ちになりました。
ああ…この筆致が好きで心地よくて、どこまでも読み続けていたい気持ち。
そして登場人物の、魅力的なところも変わらず。
善人悪人の区別なく、どのひともそれぞれの想いがあって生きているだけ、という、
作者の視点の高さに受け容れられている感覚があって、心安らぐのです。
とにもかくにも、夏川さんの新しい作品が読めて、幸せでした。



ウルトラマンたち  11/24

大きい坊ちゃんが学校帰りに、食玩のウルトラマンを買ってきました。
「ウルトラマンヒカリ」です。


ポーズを作ろうとしたらバランスが悪くて立てず、
坊ちゃんが既存のパーツを探しに行っているあいだ、
カード(ウルトラマン…)の束の上に腰かけさせられていました。
坊ちゃんを待ってくつろぐその姿が意外に可愛くて、写真に撮ってみました。
それを小さい坊ちゃんに送ってみると、「ポージングうまいな!」ですと。
「やあ!」って話しかけられているような…。(笑)


そして、見つかった仲間・メビウスとともに!
メビウムシュート&ナイトシュート!



受験話つれづれ  11/16

二人とも大学受験を終えて時間の余裕ができ、
ああ中高時代が終わったんだなあ…と、しみじみすることが多かった今年。
今までは学校の行事や勉強や部活動などが彼らの日々にぎっしりつめこまれていて、
家事の手伝いをほとんどさせられなかったのが、ひとり暮らしに直面しての後悔です。
(手伝いの割合が多かったわたしは勉強しなかったから、どっちがいいのか。笑)
できれば進学先は地元でと思っていたけれど、なんとなくそれは叶わないとも思っていた。

不思議な話だけれど、小さい坊ちゃんが高校に入学する前、
合格者登校日の日に、受験番号順に親子並んで座席について説明会を待っていたら、
前後の席のお母さん同士が、わたしと坊ちゃんの列を挟んで会話をしはじめた。
聞くとはなしにその会話を聞いていると、どうやら、
それぞれ今春高校を卒業した上の子の受験結果について話しているらしかった。
聞こうとしていないのに(笑)耳に飛びこんでくる特徴的な単語から、
やがてどの大学なのかがはっきり解ってくる。
ひとしきり、その大学や下宿の話を聞いて(聞かされて)から、説明会が始まった。
その時なぜか"ああ、この子(坊ちゃん)はその大学に行くんだ"とひらめいた。
過去にも経験しているこの感覚を、うまく言えない。
思いこみと言われれば、否定もできない。
けれど確かにその時、直感したのだった。
数年前に我が家で流行ったある小説があって、その中に出てきた大学だったので、
妙な親近感があった、というのもあるかもしれないけれど。

やがてその思いは徐々に、確信と現実へと変わっていく。
最初の頃のテスト結果が思いがけずよかったので、その成績を維持するべく、
自然と勉強をする。(これは中学時代と同じように)
わたしは "勉強しなさい"と言ったことはなくて、けれど塾に行かない代わりに(?)
受験に関して必要な科目や問題集など具体的な目当てを調べて、
彼らに告げたり、進捗状況を確認したりはしていた。
学校の方はわたしが言わなくても、テストの2週間前には必ず勉強計画を立て、
「捨てる」子も多い受験に直接関係のない教科も手を抜かず、学ぶ。
そのリズムをつかんだら、あとは習慣になる。
兄弟でお互いにそうするのを見て、続けてきたので、それが当たり前になっていた。
二人とも、学校の授業を大切に、ということを守ってくれて、
ひとつひとつきちんと自分のものにして積みあげた結果が、合格だった。
部活動も学校行事も含めて、充実した学校生活の結実だったと、あらためて思う。
彼らの努力ももちろんだけれど、日本の学校教育、先生方にも、心から感謝した。

大きい坊ちゃんの場合は、日々のこつこつが功を奏し、
評定が高かったおかげで、推薦受験をすることができた。
(この話は、またどこかで…)
受験する大学のレベルを早くから下げると勉強する科目が減ってしまうからと、
可能性を狭めないように、目標を高くして勉強していたのも、彼らしい姿勢だった。

小さい坊ちゃんは、入学当初からぼんやりとその大学を目標にすえ、
全国模試の結果で学習の定着と自分の位置を確認しながら、進む日々だった。
高校2年時、3年生の選択科目を決める大事な岐路で、
先生に勧められた1ランク上の大学に目標を変えるか、ずいぶん迷った。
オープンキャンパスに出向いたり、模試を受けたり、過去問を解いたり…
ネックだったのは、入試問題の傾向が全く異なることと、
受験科目がひとつ多く、かつ、それを完璧に仕上げる必要があるということだった。
部活動を続けたうえで、そのための時間が足りるか。
また、自分に合っているのは、どちらなのか。。
決めてしまえば、方向転換はできない選択だけに、
悩みに悩んだすえ、高校3年の春にようやく、目標校を変えないと決めた。
(遅いくらい…)

それでも間に合ったのは、彼が入学以来積みあげてきたものが大きかったから。
夏以降の模試もほぼ安定して安全圏にいて、安心していたけれど、
さすがに本番では、緊張の連続。
センター試験の前々日に体調は崩すわ、入試問題の難化があるわ…で、
こちらも気が抜けず、息を詰めるような日々が続いた。
あの最後2ヶ月、数々のハードルを、彼の執念というか、
気持ちの強さで乗りきったなあと思う。
いろんな意味で、よくがんばりました。

後日、成績開示を見たら、本人が落ちこんでいた数学が一番よくできていて、
よくできたと言っていた英語が、今ひとつだった。
試験ってほんとに分からないものです。

また、補完的な話はどこかで…。(笑)



引越し・そしてけが…  11/15

今日は、あの青空古本市の会場が手づくり市になる日でした。
穏やかな小春日和、ひしめくテントの合間をぬって、
出展されたさまざまな手づくりの品を見てまわること2時間。
ようやく気持ちも落ち着いて、解放されたひとときでした。

大学の後期の授業が始まった10月、大きい坊は通学が再開しました。
けれど、小さい坊ちゃんの大学はオンライン授業のまま。
PCがあればどこにいても授業は受けることができますが、
いいかげん下宿に移りたい…と言うので、1ヶ月かけて少しずつ、
引越し作業を進めていました。
それがようやく終わりかけ、えいやっと移り住んだのが先月末のこと。
手づくり市の時にまた来るからと別れてわずか1週間、料理中に手をけがしたと、
電話を受けて大あわてで病院を探し、大きい坊と二人で訪れて…
その時はオットーも出張で留守だったため、わたしが帰る意味もなく、
子どもたちふたりを食べさせて過ごした2日間。
大きい坊は、持ってきたカメラを提げて下宿の近所をうろうろし、
最後はふたりで野球を観にでかけてしまいました。(それが目的のひとつだったらしい 笑)
わたしは排水口や窓や、気になるところを手入れして帰宅。
翌朝早く戻ってきた大きい坊は、帰宅途中でその日の授業が休講になったらしく、
「もう少し連絡が早ければ、いじゅのとこでゆっくりしてきたのに!」と悔しがっていました。
・・・・・・・
そして訪れた、この週末。
けが(数針ぬった)はまだ少しかかりそうですが、治癒までの見通しは立って、
暮らしもリズムができつつあるようで、知らない土地の散歩がとても楽しいらしい。
学校がまだ始まらないので、新しい友達ができないことだけが難点だけれど、
「あそこに住みたいと思って受験頑張ったのに!」と焦れて怒っていた言葉に圧され、
行かせてよかったかな…と思っています。



MUSICA  11/2

本降りの雨の中、向かったとあるティールーム。
長いあいだ、願いつづけたその場所へ。


それは30年の昔、学生時代に通った喫茶店。
当時は大阪・堂島の地下街にあり、やがて近くのビルに移転。
それも時代の波に呑まれ、ファンに惜しまれながら閉店となったのが、7年前のこと。
その後は茶葉の販売専門のお店となって、隣県に移転していました。
時折、通信販売で取り寄せることはあっても、
もう喫茶店はないのだなあ…と寂しく思っていたのでしたが…。


お店の方の努力で、1年前、販売店の近くに新しいティールームがオープン。
いつか移転先にという願いとともに、そのお店を初めて訪れることも叶いました。
懐かしいスコーンや、ティーセットに出会って。
公園をながめながら、静かな店内でゆっくりと過ごす、至福の時。


雨の中を少し歩いて、茶葉も買いに行きました。
スタンプカードが10年以上かけてようやくいっぱいになり、感無量。
今はこの世情で、試飲ができないのが残念だったけれど、
ていねいに案内してもらって、夏摘みのダージリンを買いました。
どんなお味か…帰ってのお楽しみ。