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愛すべき人 3/31

久しぶりに会った人と話していて、ふと、
人生で最もたいせつなことは、感動することに尽きるのだ、と思った。
全身を、心を、その想いでいっぱいに満たして、味わって。
心地よい気持ちだけでなく、嫌な気持ちも、数があるだけ、ありったけのかたちで。
すなおに感じて、自分の中に通し、抱きしめてから手放してゆく。
それを自然にできる人を、愛すべき人だなあと、しみじみ思った、今日。
人生は、感動の積み重ね。蓄積したこころがそのまま、その人の豊かさになる。
わたしたちはそのためにエピソードを編みながら、自分の物語を生きている。



生さだ! 3/29

毎年恒例の、3月の「生さだ」特別版。
「ちょっと長いよ」と銘打たれた今回は、無観客に幾組かのゲストを迎え、
例年より少々縮小ぎみで放送されたのでしたが…
翌日朝からバイトの大きい坊ちゃんは全部「録さだ」覚悟で寝てしまい、
わたしは半分まで観て、残りは「録さだ」で、と寝てしまい、
小さい坊ちゃんはわたしが寝てすぐに寝たらしく、オットーだけが、
「俺は最後まで観た!!ゲストが多かったわりには、はがきも結構読んでて面白かった。」
とのたまっておりました。
家族にはがきを出したことを言っていなかったわたしは内心、
(・・・あー読まれなかったんやな・・・)と思いつつ聞いていたのでしたが…。

その日の夕方。
わたしの携帯に、しばらく連絡が途絶えていた古い友人から、突然メールが届きました。
「はがき、読まれましたよね?!もう、お子さんそんなに大きくなったのかとびっくりしました…」
ええっ?!
なんか、誰かと間違えてる?あれ?ほんまに読まれた??
あわててビデオをつけ、番組の続きをものすごいスピードで早送りしながら、確認。
ほとんど終わりらへん、歌の前で、はがき読まれてる〜!!
(その後、オットーが、途中で寝ていたことが発覚しました。笑)
びっくりと同時に、それを友人が知らせてくれたことが、読まれたことより嬉しくて。
メールで知らせてもらわなかったら、番組の続き、観なかったかも。
そして、採用記念品が届いてから、「なんで!」となったかも。。
そんなことを思い、すぐにお礼の返事をしました。
今年も年賀状が来なくて、オットーと、どうしてるんやろうな…と言っていた友達。
お互いが同じ番組を観ていて、それをとおして、また連絡が取れるなんて。
いつもいつも、こんなご縁に驚くとともに、嬉しさで胸がいっぱいになるわたしです。



スカーレット・最終回 3/28

タイトルを聞いた時に連想したのが「風と共に去りぬ」だったせいで、
それをなぞるようなドラマなのかと想像が先行してしまい、
その印象が拭えず、最初は横目でしか見ていなかった今期の朝ドラ。
このはまりようは!!とつっこみたくなるくらい、
最後は家族4人ともが、真剣に最終回を見届けました。
(誰かがつけた時しか観ない小さい坊が、最後らへんは自分でつけて観ていた。笑)

第一回は、まるで映画のような始まりから。
筋書きは劇的で、最後まで波乱万丈なのに、そこに依存したありがちなアップダウンはなく、
登場人物のやりとりのポイントを絞って、会話を重ねることでていねいに心情を描きだし、
常に抑えた場面づくりをしていたのが、我が家の評価が高まった理由。
余韻の残る毎回の終わり方にも、とても好感が持てた。
脚本はもちろん、それを自然に演じられる役者さんそれぞれの持ち味もよかった。
せりふも含め、描かれる日常の些細な部分にものすごく現実味があって、
「これ、うち?」と思うくらい、同じ場面を経験してきたような錯覚に陥った。
ただ淡々と、淡々と。
ドラマティックな事件の連続ではなく、何気ない日々の連続こそが人生なのだと、
そのなかにささやかな「ドラマ」があるのだ、と。
そして、その日々のちからがいかに大きなものか、を、物語をとおして見せてくれた。

もうひとつ、作品にとって重要だったのは、音楽だ。
感情があふれる場面にはせりふではなく、いつも音楽が寄り添っていた。
それも、心の機微を表現する、旋律のバランスが絶妙だった。
ドラマティックにかきたてられすぎず、しかし平坦すぎず。時には、思いきった"遊び"もあって。
全体をとおして直接こころに忍びこんでくるような温かさを感じたのは、
チェロやヴィオラをはじめとする弦楽が使われていたというのも、大きい。

そして、何より、最終回。
家族が旅立つたび「ひとり」になってきた喜美子だけれど、
愛息の闘病をきっかけに、離婚した夫とも想いを共有することになり、
家族のたいせつな時間を取り戻した。
一度失くしたぶん、その重みは計り知れない。
けれど、やがて愛息を失い、元夫は新たな目標を見つけて旅立ち、
喜美子は再び、ひとりになって、陶芸に打ちこむ日々を生きる。

時折、訪れる身近な人々があり、ことばを交わし、こころを交わし。
それでも、最後は、ひとはひとりで生きる。自分のやるべきことを信じて。

「ひとりもおらんいうことはないからな。ひとりは絶対いるで。自分や。
 迷たときはそのひとりにきいたらええ。そのひとりだけは、絶対に味方や。」
自分の作品が認められない怖さを語る愛息・武志に言ったこのせりふが、
彼女を支えているものが何かを教えてくれる。

ただ淡々と、淡々と。
自分の日々を精一杯、信じて生きることを教えてくれた、秀逸なドラマだった。



畑続行・・・ 3/26

体験農園型の畑を借りて、はや3年。
(こんな話も、初耳ですわね。。)
3年が3年とも、一度として同じであったことはなく、
「百姓は10年やっても1年生」というスタッフさんの言葉の重みをかみしめる日々でした。

ことに3年目、昨夏の暑さは尋常でなく、朝6時ですでに30℃をこえる日が続き、
また用水はちょろちょろとしか出なくなり、農作業どころではない状況でした。
夏の終わり、根を深く張った夏野菜を上げるのがまた辛くて辛くて…
「もう来年はやらない!!」と決心したのですが…(2年目以降ずっと)

昨秋はさらに、残暑が厳しすぎたためかアブラムシが大量発生し、
白菜・キャベツ・ブロッコリーがやられるという非常事態に。
白菜は全滅〜植え替えとなり、3日に一度、"ピンセットで虫取り"に通う日々。
「もう絶対、来年はやらない!!」とくりかえし、心で言っていたのですが…

「来年はどうしますか?」のこの時期、「うーん迷っています」と答えながら、
結局ぎりぎりになって、ふらふらと「やります」と答えてしまうのは、なぜなのだろう…
ああ、、、そして、今年もまた。。
畑、続行。

「2年はやらなきゃね。」
「3年はできるでしょ。」
「4年やって本物よ!!」

野の師父(母?)・ベテランスタッフさんの弁です。



受験終了!! 3/25

祝・数年ぶりにインストールされたPhotoshop Elementsにて画像編集。
久しぶりすぎて、使い方を思い出すのに時間を要しました。。

第4水曜日、資源回収の日の朝。


山のような(文字どおり)模試・ノート・問題集に受験資料…。
昨夜、やっとやる気になってくれた小さい坊の協力のもと、
もう要らないと判断された大量の紙モノをしばる、しばる、しばる…。
加えて、小さい坊のためにと残してあった、大きい坊の受験関連のものも一緒にしばる。
新聞もしばり、段ボールも出して、玄関に山積み完了・深夜1時。(げんなり)
その後、制服話をひっそりブログに書いて、3時半。
そして8時直前、家のポスト下、収集場所に一気に積みあげる!
出勤するオットーは玄関山積みの問題集たちに「ありがとう!」と。(笑)
わたしも、まったく同じ気持ちです。
あなたたちのおかげで、彼らは、たくさんのたいせつな勉強をすることができました。


上は大きい坊の青チャートノート、下は小さい坊の青チャートノート。
大きい坊は学校の黄チャートでは足りないとこつこつ青をやり、
小さい坊は学校の赤チャートはこなしただけで頭に残ってないと青をやり。
ふたりとも、それぞれ地道に苦手な数学の基礎演習を積みあげました。

実はまだまだ、すぐに捨てられないものがたくさん。
平積みされている、ついこの間まで現役だったそれらの問題集は、
ようやく空いた書棚に立ててもらえると喜んでいるでしょう。。


初公開(?)・坊たち勉強中の図。
幅90cmの足折れテーブルで、向かいあって半分こ。
(学習机の上は、勉強できない状態になっているのです。笑)
せまいのに、お互い文句も言わず、このスタイルでずっと。
6・3・3で12年…歳月は流れ、我が家の受験が終了の時を迎えました。
受験や勉強についてあまり書いてこなかったので、
覚えているうちに、少し書き残しておきたいと思っています。



折りたたみ自転車 3/12

お天気のいい、坊たちふたりとも用事のない午後。
こういうタイミングは大切と、3人で近所にお昼ごはんを食べにでかけました。
数年来放置されていた自転車を、先日点検してもらったので、
小さい坊が試しに乗っていくことに。

7年半前の地域夏祭りで、坊ちゃん(当時10歳)がじゃんけんゲームに勝って(!!)
手に入れた折りたたみの自転車。
2日で1台ずつの、祭りの目玉景品だったのです。
歩きながら、つれづれにその時の話になり。。

大きい坊 「ゲーム始まる時、わたがしが大行列してて、
       『じゅんが並んどくからいじゅじゃんけんゲーム行ってきて!』って頼んで、
       やっとわたがし買っていじゅ探したら、もうやぐらの上に登ってた。」
わたし   「(爆笑)そんな状況やったっけ??」
大きい坊 「せやで!(笑)」
小さい坊 「あの時なー3人で決勝になって、なげっつ(注・友達)のお兄ちゃんもおって、
       じゃんけん、ぽん!でいじゅがぱー出したら、2対1でいじゅが勝った。」(笑)
大きい坊 「決勝やから他の二人は力入ってて、ぐー出してきてんけど、
       いじゅはいつも力抜けてるからぱー出して、勝ったんやで。」
わたし   「・・・爆笑・・・」

そうやった。だんだん思い出してきた。
防犯登録がされていなかったので、自分でどこかでしなくてはいけなくて、
折りたたみゆえにライトもかぎもかごもついていなかったため、なんとなく乗りづらくて、
ほとんどカバーをかけたままになっていました。
それでも、小さい坊はずっと「いじゅの自転車」と大切に思っているみたいでした。
なので、誰かに譲ることもできず。。
空気を入れて、掃除してみては放置、をくりかえした自転車を、
ようやく自転車屋さんまでひっぱっていったのが、先月末のこと。
乗れるか点検してもらい、防犯登録をしてもらい、ライトをつけてもらい、
かぎの使い方を教えてもらってきました。
苦節7年半!
坊ちゃん、ようやくこの自転車を使う目当てができて、嬉しそうに乗っています。


この後ろ姿、心のどこかでずっと思い描いていました。
現実として見ることができて、感慨深いわたしです。



虹始見 3/10

この季節には珍しく、朝からどしゃぶりの雨が降り続いたいちにち。
夕方、ようやく雨が弱まったかと思うと、急に厚い雲がきれて日が差してきた。
霧雨のような細かい雨の粒が降り注ぎ、雲の切れ間が光る。
その反対側の空に、ぼんやりと虹が出ていた。
まだ「虹蔵不見(にじかくれてみえず)」…「冬の虹」なのかもしれないけれど、
わたしにとっては、ひと足早い「虹始見(にじはじめてあらわる)」春の報せとなった。