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台風一過  10/27

まだ風の強い、秋晴れの緑地公園へ。
子どもたちは飽きもせず、キャッチボールを続ける。

私だけ、ちょっと公園の外を散歩して戻ってきたら、
大きい坊ちゃんが大あわてで走ってきた。
「ママー!笑いヨガやってるで!」

イベントをやっていたらしく、誰でも無料参加というので、教えにきてくれたらしい。
家で見ていたインド紀行のDVDで、
笑いヨガが出てきたのを覚えていたのでしょう。
(インドの公園内では、早朝、いろいろなヨガが行われているのです)

坊ちゃんの指差す先を目当てに、笑いヨガの講習に飛び入り参加。
途中から20分ほどの内容でしたが、
笑いヨガの意味、効能、などの説明もはさみながら、
実践と感想の分かちあいまであって、とても楽しかった。

「楽しいから笑う、のがふだん、普通の姿なのだけれど、
 笑うから楽しい、ということを、今日覚えて帰ってもらえればうれしいです」
青空の下、木々のざわめきに囲まれ、知らない人どうし手をつないで、笑って…
少し、心が軽くなった。

そして、大きなおまけ。
笑いヨガをやりながら、知り合いに会わないかちょっとどきどきしていたのだけれど、、、
終盤、ふっと視界の隅に入ってきた女の子が、どうも知っている子のような…。
たぶん…小さい坊ちゃんの登校班に、6月に転入してきたあの子。
そーっと見てみると、遠くに弟くんらしき子もいて、ママらしき人もいる。
3人で、ラケットで楽しんで遊んでいる。
間違いないなーと思い、そーっと背中を向けつつ、ヨガを終えた。
そして、坊ちゃんたちのところに戻って、遠くから親子のようすをながめた。
楽しそうにやりとりしているのが分かる。
ベンチに座った彼女の髪を結わえなおしているママ。
そういえば…夏休み明けのこと、弟くんの工作をほめた時に、
「ママがほとんど作ったんでしょー!」と横槍を入れていたおねえちゃん。
そんなことを思い出しつつ、胸がぎゅっとなった。
転校当時はいたずらしたり、姉弟げんかをしたり、先に学校に行ってしまったり…
落ち着かなかった二人が、お母さんに大切にされているのをみて、なんだかうれしかった。
時折、不安げな目を見せる彼女だけれど、きっと大丈夫、と思った。

あることすら知らなかった、笑いヨガ講習会を知り、
途中からなのに飛び入り参加する気に突然なったこと、
その場でなぜか、彼女たち親子に出会ったこと。

散歩の途中で道を間違え、今までの人生でみたこともない、
巨大な金木犀が満開になっていたのを、圧倒されながら見上げたことも。

すべて偶然ではない、今日の天使たち。



免許更新  10/23

下に引いた「ゲシュタルトの祈り」の、訳の最後を少し変更しました。
原詩はドイツ語なのですが、英訳で誤訳されやすい最後の一文こそが、
「あるがまま」という作者の意図するところだという記事を読んだからです。

 "出会えない事、それもまたよし、という言葉には、
  すべてをあるがままに受け止めるゲシュタルトの精神が集約されています。
  「出会えない事に出会っている」とも言い換える事が出来ます。 "

これは、ゲシュタルト心理学に基づく心理療法の創始者であったパールが、
ワークショップで好んで朗読した詩なのだそうです。
ゲシュタルト療法の思想を、端的に表しているものということです。
なので、文学作品ではないのです。

ふと思いたって、運転免許の更新に出かけてきました。
人びとの列に並びながら、ここにいるひとたちは皆、
同じ秋生まれなんだなと、妙な同胞感にふっと頬が緩みました。
伸びた日付、新しい5年間には、どんなできごとが待っているのでしょう。



太陽と月  10/21

・・・日は東に 月は西に・・・

早朝。
東から眩しい太陽が昇り、西に白い満月が沈んでいく。
どしゃぶりの雨が上がり、真っ青な空の下、
同じ高度で向かい合うその間にはさまれて、
やっと、欺瞞のないことばが、自分の中から浮かび上がった。

私は、私の美しさを信じる。
この世界を美しいと感じる私の心を信じる。
光の中でつきあげるようにそう思った時、
この詩を思い出した。


Gestalt prayer

I do my thing and you do your thing.
I am not in this world to live up to your expectations,
And you are not in this world to live up to mine.
You are you, and I am I,
and if by chance we find each other, it's beautiful.
If not, it can't be helped.
(Fritz Perls, "Gestalt Therapy Verbatim", 1969)

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ゲシュタルトの祈り

私は私のことをする。

あなたはあなたのことをする。

私は、あなたの期待に応えるために生きているわけではない。

そしてあなたも、私の期待に応えるために生きているわけではない。

私は私、あなたはあなた。

もしも偶然、私たちの心が触れ合うならば、それは素敵なことだ。

もし触れ合えないとしても、それもすばらしいことだ。

(フリッツ・パールズ 1969)



そしてたくさんのたいせつなひとたちに支えられてあった、この夏を思う。

この世に偶然はないこと、
必要なことは必要な時期にすべて現れるということ、
見えないエネルギーが世界を動かしているということ、
感情移入せず、すべてを中庸に捉え客観視することのたいせつさ。
境界線を引き、自己を確立するということ。
今まで書物から机上で学んだことを、
心・身をもって、実地で学んだ。まさに、実習だった。
受け容れるには、時間が必要だった。
まだ完全に、立ち上がれてはいないかもしれないけれど。
確かに感じた今、こうして記しておこうと思った。
すべて、これからの学びに通じる鍵。

自分の問題の解決への努力が、思いもよらない別次元の問題へとつながった。
それすらも、「必ず解決します」と断言してくれる人に導かれ、ここまで来た。
「誠実に生きているから」その人に出会えたんだよ、と言われたことを胸に、
その人たちに一歩でも近づけるよう、魂の学びをつづけていかなければ、と思う。

"上へ上がるチャンス"
自分を信じることだけが、それを活かせるのだろうと確信している。