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すてきなおねえさん  2/7


オットーの会社のある市の、大きな電機やさんに行きました。
カメラの買い替えを考えつづけていながら、
機種を比較したり、下見をしたりする余裕もなくいたので、
いい機会とばかり、最近の状況を下見しましょう、と売り場をウロウロ。

コンパクトの方は、次はこのメーカで、と決めているので、それを下見。
一眼の方は…慎重に選ぶつもりでいるため、完全に状況把握のみ。
まあ、両方同時に買い替えるのもなあ、と思っていたし、
どちらかといえば、コンパクトだけど、でも、使えなくなったわけじゃないしなあ、と思ったり…
おもちゃを見たり、印画紙の種類を見たり、いろいろな売り場も、一緒に見てまわる。

とあるデジカメの前に立った時、背の高い、若いおねえさんに話しかけられた。
「今、これがとっても安くなってます。機能もとってもいいよ。今日までなので、早いもの勝ち」
とっても元気なおねえさん…そして、ことばが…中国語なまり。
そのデジカメの、某有名メーカの入店許可証をかけているので、この電機やさんの人ではなさそう。
今日買うつもりはまだまだなかったので(「いいのが見つかれば。。」くらいには、思っていたけど)、
目を合わせないようにして(笑)話だけ聞く。
「この、12倍ズームでこの値段は、すごいよ。向こうにある、違うメーカだと同じ機能で、もっとします」
「これだけのズームをつけると、カメラが重くなっちゃう。
 あの、レンズ交換できない一眼タイプのカメラと同じくらいの倍率で、ここまでコンパクトなのは、ないです。
 そして、レンズが、○○のレンズなんですよ。色が違います。
 特売かごにある安いカメラだと、硬質プラスチックレンズを使っている場合があります。
 何枚も組み合わさっているレンズの、数枚でもそういうレンズが混ざると、色が、全然違ってしまうんです」
そして、妙に、詳しい…。(笑)
初めは聞き流すつもりで聞いていたわたしですが、カメラの話が面白くて、
どんどんひきこまれてゆき、会話が弾みだす…(笑)
「あっちの○○…マクロがかなり寄れて、被写界深度も操作できるって書いてあって…」
「ああー○○ね。あれはマニュアル操作するところが多い。
 でも、このピントの合う範囲を変える撮影は、結構タイヘン…時間がかかる。
 一眼と同じセンサーを使っていると書いてあるけど、大きさが半分なので、とても一眼には近付けない。
 やっぱり一眼レフで撮ったものとは、違うね。同じものを、コンパクトカメラには求められないね」
某有名メーカの人らしいのに、他メーカにも、詳しい。(笑)
他メーカでもなんでも、このお客さんのニーズに合うものを薦めよう、という雰囲気がまた、いい。
「画素はー、普通のL判なら、どれも同じです。このくらい(A3のカタログ)にするなら、
 1000万以上がいいですが、どのくらいの大きさにされますか?」
「最大でも、A4かな。。」
「プリンタの限界もありますもんね。それなら、問題ない。わたしも、引きのばして、部屋に飾ってます」
ここに書ききれないたくさんの会話が他にもあって、このおねえさん、
やっぱり、写真が好きなんだ、という確信を、ここで持ちました。
「ちなみに、何を使ってみえますか?」ときいてみたら、少し照れながら、
「はじめP社のデジ一タイプを使っていたんですけど、物足りなくなって、
 C社の○○に買い替えて…」
「あーうちは□□の初代なんですけど…最近、△△が出ましたよねー」
「あーあれはね…○○とは、こういう違いはあるけど、そこに10万円の価格差は大きいかなと思って…
 それに、あれは男の人が使うという前提で、大きく重く、手にフィットするように作られているらしいんですよねー」
そう、やっぱり…このおねえさん。(笑)
そして、初めて顔を見上げて直視した、すっぴんでういういしい、満面の笑顔!
最高です!

わたしが考えていたメーカは、もう在庫がほとんどなく、選びづらい状況だったので、
結局初めに薦められたデジカメに決めることになりました。
・・・・・あれ、買うん?(笑)

はじめのうちは勢いのあるトークに、「中国人、おそるべし!」とその積極性に舌を巻いていたオットーも、
このおねえさんをいたくいたく、気に入ったらしく、
「この人からなら、買ってあげたい!」(太鼓判)となったらしい。(笑)
(オットーはいつも、こうならないと買いたくない人なんだけど、今回は過去最高に、気に入ったらしい。)
わたしも同感。

まず、メーカ云々、商売云々以前に、「カメラが好き!写真が好き!」オーラが伝わってきたこと。
お客さんに、本当にいい性能のものを薦めたい!という気持ちが伝わってきたこと。
「知識」の伝達じゃなかったんだよね。
おねえさんの話は、、、うまく言えないけど。
「ハイ、こういう性能があります。ハイ、○万画素です。ハイ、ズームは何倍で、広角何ミリまで撮れます。」
じゃ、なかったんですよ。。
こういう写真を撮るには、このカメラのこの機能が便利!
この機能は、時間がかかって使いにくい!
こういう構造になっているから、思ったとおりの色で撮れる!など、など…
最後には、プリンタも、ここがいいですよ、と教えてくれました。(カラーのドット数が多いんだって)
このおねえさん・・・お友だちに、なりたかったなー。
そんな嬉しい後悔を抱きながら、お店をあとにしたのでした…。

ながっ。

想いの丈が…伝わった、よね?



おこしもの作り  2/7


今日は朝から、子ども会で「おこしもの」を作ってきた、坊っちゃんたち。
少しだけ、のぞきに行ってきました。


「おこしもの」とは、三河地方のおひなさまのお菓子?で、
「米粉と熱湯を1:1の割合で練り、食紅で好きな濃さに色付けした生地を、
 粉をふった木型の中に入れてかたちを作り、15分ほど蒸します。」 by 婦人会のみなさん。
古いおうちには、たいがいこの木型があるのだとか…
松や鯛といった縁起ものから車やラジオまで、いろんなかたちがあって、楽しいです。
スーパーでも、生菓子コーナーに、おひなさまの前1週間ほどだけ、売られています。
少し温めて、砂糖醤油でいただくのが、一般的なんだとか。
(このあと行ったショッピングセンターでも木型が売っていて、それを見つけたおじさんが、
 「ああ、まだあるんだ…素材はよくなさそうだけど。松だとね、やにが出てきたりするんだよ…」と、
 同伴の人に話しかけていたのを、聞くとはなしに聞いていました。)

2年前に、大きい坊ちゃんが学校で作らせてもらったことがあったのだけど、
わたしは今日初めて、作る過程を見、また、作り方を教えてもらいました!
子どもたちが到着するまでに、婦人会の方たちがすでに生地を練ってくれていて、
それを型にはめるという、楽しいところをやらせてもらったようです。
蒸しあがるまでわいわいおしゃべりしながら、試食タイムを待っていました。



大いなるもの  2/6


脳科学の本を読んだり、空の星を見上げたり、海の映画を観たりしていると、
わたしが感じているものって、いったい何なのだろう、と不思議な気がしてくる。
大きな大きな、大きすぎて見えないものの、流れの、なかで、
ぷかぷか浮かんでいる自分のなかに、日々去来する無数の想いのかけら。
そんなけしつぶよりちいさなものに、日々翻弄されて生きている、ちいさな自分。
こんな大きな流れのなかで、それになんの意味があるのだろう、と思い。
めんどうくさくて、もう終わりにしてしまいたいような、
でも、あと少しで何かに手が届くような、
自分の醜さ汚さ弱さずるさに絶望するような、
ちいさなちいさな希望が瞬いてもいるような、
・・・・・

わすれなぐさのきょうだいたちが、雪の積もった葉のかげから、そっと外をのぞいていました。


「きょうはさむいねーおにいちゃん。」
「ゆきだねーおにいちゃん。」
「もうすぐあったかくなるかなあ…」



思い出の味  2/5


夕べテレビでやっていた、「大阪では、たまごサンドは…」
新聞の見出しから、たぶんこういう展開だな、と想像がついて、
それを確認するために見たんだけど、、、、やっぱりそうなんだねー。
私は焼きたまごをはさむのが、たまごサンドだと思ってる。当然のように。
ゆでたまごでも作るけど、これは私の中では、後から来た文化なんです。
(売っているサンドイッチのマネで作った、というか…)
しかもその「焼きたまご」には、「ケチャップ」なんです。なぜか。。
マヨネーズのときもあるけれど、ケチャップがなぜか、懐かしい味。
お父さんの作ってくれた味…。(あれ?)
中学高校時代、お弁当に困ったらよく、作って持っていったたまごサンド。。
アルミホイルの中のたまごケチャップサンド、きゅうりとハムのマヨサンド、、、思い出す〜。

そんなこんなで懐かしくなって、今朝は作ってみました。ひとりぶん…


すでに半分食べちゃいました。

夕べはちょっと悲しい気持ちでいっぱいだったので、
たぶんオットーも帰ってきそうにない雰囲気だったので寂しくて、
のろのろと、予定と違う材料を出して、ホワイトシチューを作りはじめた。
しばらく作っていなかったなと思いながら…
さつまいもを切りすぎて、じゃがいもなしで、缶詰のコーンやゆでたほうれんそうを入れて…
鶏のむね肉と牛乳で作るこのシチューは、例外なく、優しい味になる。
実家では粉末ルーを使っていたけど、結婚してから、わたしはこっち派に。
塩加減ができるし、油っぽくなくて、ナベを洗うのもラク。
子どもたちも大好きな味。わたしもいつも、ほっと癒される。
大人になった時、いつかこのシチューの味を、懐かしんでくれるようになるといいな。。

子どもの頃に食べたものって、自分の中に無意識に組みこまれるんだ、と
あらためて思ったのでした。



爆笑!節分豆まき  2/3


先日すでに、近所でお祓いも兼ねた豆まきをしてきた我が家ですが…。
もちろん、節分の今日も豆まきです。
パパの帰りを待って、すっかり遅くなってしまったけれど…

色画用紙でますを作り、豆を入れて、全員で玄関に出ました。
子どもたちが、豆をまきはじめます。
小さい坊 「おにはーそと!」「ふくはーうち!」
大きい坊 「おにはーそと!」「おにはーそと!」
わたしの頭の中は、「掃き集められる範囲に投げてね!」(笑)
大きい坊 「おにはーそと!『じゅん、ふくはーうち、は?』 おにはーそと!おにはーそと!」
それを合図に、大きい坊が投げた豆を拾って、さらに投げにいく小さい坊…
ここで、オットー大爆笑…
大きい坊 「ぱぱーいじゅちゃんだっこってー」
ここでやーっと、わたしも気付いた…(爆笑)

そう…それは、大きい坊3さい、小さい坊1さいの、7年前の豆まきの再現でした。
長らく再生不能だったその動画が最近再生できたので、
子どもたちと先日、見て笑っていたところだったんです。
数日前のことだったのに、そんなことすーっかり忘れていたわたしは、笑いに乗り遅れてしまった。
たった数分の短い映像を、その場に合わせて演じて再現するなんて、
なんて高度なことができるようになったんだろう!!と、オットーは感激してました。
「ママ気付いてくれるかなーと思ったのに、気付いてくれないから、(ママのせりふは)自分で言った。」
つっこめなくて、ごめんよ…。
けれど楽しませてくれてありがとう。
子どもたちの数年分の成長が見えた、今年の豆まきでした。



夕餉のにおい  2/2


頼んでいる野菜の宅配で、「レモン」が2個入ってきた先週。
年末の「ゆず」の時にも思ったんだけど、「果物」の1種類として2個も入っていると、
はて何に使おうか、とっても悩みます。
1週間以上みかんと一緒に放置していたのですが、オットーが何気なく、
「もしかしたら、普通に食べられるんちゃう?」というので、じゃ。と、切り分けて食べてみた。
「すっぱーっ!!」
「昔のグレープフルーツを、もう少しすっぱくしたような…感じ?」(爆笑)

次に、酸っぱいの苦手な大きい坊ちゃんに、
「これーどうやって、食べたらいいと思う?」と聞いてみたら、
「から揚げにしぼってかけるしかないな!」と言う。(笑)
なるほど。
そんなわけで、久しぶりにから揚げを作ることに。。

調理を終えて、急いで2階の雨戸を閉めに上がった時のこと。
窓を開けたら、から揚げのいいにおいが換気扇をとおって流れてくる。
外の空気と混ざって…夕餉のにおいの郷愁が押し寄せる。

「あーいいにおい!いいなー今夜はどこか、から揚げだね。」
(うちだって。)
「くんくんーあーおいしそう!いいなー食べたいなー。」
(だから、うちだってば!)
こころのなかでひとりごちるも、いとをかし。

さて…あと1個。どうしよう?